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99/7/28(水)ヒルアヴェ夏休みスペシャル
「学校って何だ?パート2」

13時台テーマ [学校の歴史・変遷、そして現状]


13−1     13−2     13−3     13−4     13−5

13−1

学校って何だ

受験 偏差値 校則 内申書 クラスの規模 学校の規模 学歴社会

いじめ 体罰 協調性 個性

【キーン コーン カーン コーン】
もこさんのcall
〈ヒルサイド・アヴェニュー夏休みスペシャル「学校って何だ?パート2」〉 

小川もこ(以下・もこ)
さて本日はかねてから予告して参りましたように、ヒルサイドアヴェニュースペシャル版・夏休み特別企画「学校って何だ?パート2」と題してお送りいたします。
春休みに討論会アヴェニューとして放送しました「学校って何だ?」。 これはスタジオに学生5人と作家の志茂田影樹さんをお迎えいたしまして、主に不登校の問題を取り上げながら今の学校の問題点を追ってみました。 この時ホントに沢山の真摯なご意見ご感想を頂戴しまして、改めて教育問題にみんなが高い関心を持ってらっしゃること、そして当事者として問題に直面してらっしゃる方がすごく多いということ実感した私です。
で、今回は視点を変えまして学校の先生の側から捉えた「学校」を浮き彫りにしながら「その現状とこれから」ということを考えてみようと思います。 スタジオにはゲストとして実際に教育現場に立っていらっしゃる現役の小学校の先生をお招き致しました。 中学校教諭を経て小学校の先生になられた1960年生まれの永山彦三郎さんで、小説やエッセイも著してらっしゃ るとってもユニークな先生です。 最近の著書『学校解体新書 世紀末ノ教育現場カラノ報告』この本はとにかく考えさせられる記述でいっぱいなんですね。
そんな永山先生のお話を伺いながら、1時台は「学校の歴史・変遷そして今の現状」を、2時台は「先生の本音と建て前の話」から「教師のあり方」を、そして3時台は先生の卵にも登場してもらいまして21世紀の学校教育に向けて「教師がやっていくべきこと・これからの学校形態・新しい試み」等を考えていこうと思います。
是非全国の生徒諸君・学生諸君・親・先生、いろんな立場のみんなからのご意見を聞かせていただきたいです。 ま、せっかく夏休みに設定してるんですからね、特に小学生・中学生・高校生・大学生の参加、そして先生の参加待 ってますからね。 で、今日書いていただくテーマは『学校って何だ(学校のここが変・ここが必要・これから変えていくべきこと)』。 ここが変・ここが必要・これから変えていくのはこんな所がこういう風に変えていったらいいんじゃないか・・・ キーワードとしては受験だったり偏差値とか校則もあるでしょう、内申書ってのもありますね。 あと授業の進め方とか、クラスの規模・学校の規模、学歴社会ってのはいつまで?今も言われてるけどどうなのか?とかね。 いじめについてとか、体罰についてとか、協調性個性の尊重とか、他にもいっぱいあるでしょう。 差し障りのない程度で仮名もOKですから具体的な例を挙げていただけるとうれしいです。
前回頂いた意見とか感想からも色々ご紹介させてもらおうと思います。電話で繋いでご意見を伺うってこともしたいなと思いますので「私、これ言いたいです!言いたいことあります!」という方はFAXに放送時間中繋いでOKの 電話番号を書いておいてください。 インターネット参加の方は伝言板、みんなが読む伝言板ですからオープンになりますからね、 電話番号ここに書かないでくださいよ。 書いてくださった方は消しちゃってくださいよ。 FAX受付ナンバーはこちら東京03-3288-8955、そしてインターネット参加の方はwww.jfn.co.jpここから小川もこのホームページ・伝言板『学校って何?パート2意見を聞かせて』というスレッドに続けて書き込んでください。 今、もう25件、26件の書き込みがあるかな?あなたの参加でより充実した番組になることを楽しみにしております。  ではオープニングナンバー、RCサクセション「トランジスタ・ラジオ」

(♪ トランジスタ・ラジオ/RCサクセション)

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13−2

管理 大人の視線 インターネット 拡がりのある付き合いができる環境

集団生活 200年

【取材テープ】:「これは体験してみないとわからない」(女子学生の声)
もこ
これは体験してみないとわからない。 いみじくも意味深な言葉で始まりましたがね。 さぁ、水曜日のヒルサイドアヴェニュー、今日は夏休み特別企画ということで・・・ そうなんです「学校って何だ・パート2」でお送り致しますよ。 もぅなんでもイイです。普段学校に対して思ってることでも、今まで自分が体験した中で学校の先生に「コレを言いたい・ここをやっぱり変えてほしいよ」とか、あとは学校の行事についてでもいいですし、システムについてでもいいですし、過去の思い出から「これは良くなかったからこういう風に変えていくとイイよね」っていう話でも結構です。
で、特に「私は自分の声で語りたい!」という方は是非電話番号をFAXの何処かに書いておいてください、後程電話で繋がせてもらってあなたのご意見を伺うかもしれません。 東京03-3288-8955まで、そしてインターネット参加の方はJFNのホームページから来ていただいてもいいですし、http://djmoko.comここからね、これが小川もこのホームページの(URL)今変わりましてこんなURLになりましたので、そこから伝言板に来てもらって書き込んで頂いても結構です。 とにかくあなたの参加を待ってますからね。
さぁそれでは本日の素敵なゲストをお迎えいたしました。 もぅホントにユニークな先生なんですよ、今日はわざわざ栃木県の方から来ていただきました永山彦三郎先生! いらっしゃいませ〜!!(拍手)

永山彦三郎(以下・永山)
こんにちは。
もこ
よろしくお願い致します。
永山
はい、よろしくお願いします。
もこ
真っ黒に日焼けなさっていて今日はアロハシャツに身を包んでいて、元々サーファーなんですか? 
永山
う〜ん、そうですね。まぁそういう感じです。
もこ
若い頃から結構?
永山
えぇ、17の頃からやってました。
もこ
あ、そうですかぁ。で、まぁ教職を選ばれたきっかけはどの辺なんですか?
永山
う〜ん・・・たまたま入った大学が教育学部だったんです。
もこ
教育学部で。 で、そうすると元々中学の先生をなさってて小学校に移られたってことなんですが、私なんかは中学の教員の免状持ってるんですけど教育学部だから小学校も中学校も高校も全部持ってらっしゃった?
永山
はい持ってます。
もこ
で、そういう移り変わりっての結構あるんですか? 
永山
う〜ん、そうですね。うちの県は中学校と小学校の人事交流が結構盛んなんですけどね、はい。 
もこ
そうなんだ。
永山
で、僕も最初は小学校だったんですけどね。 
もこ
中学校?
永山
いや、最初は小学校だったんです。
もこ
あ、そうなんですか?
永山
で、突然「中学校行け」って言われて・・・で、中学校に「う〜ん、なかなか面白いな」と思った途端、また小学校。 
もこ
中学校は何年間?
永山
中学校は5年です。
もこ
5年間先生されて・・・で、また小学校に?
永山
で、また「小学校に行け」って言われまして・・・で、小学校で今やってますけども。 
もこ
ご栄転ですね?
永山
えっ・・・はい、左遷です。(笑)
もこ
(笑)いやいや・・・。ねぇ、でもやっぱりいろんな中学生、一番微妙なガラスの10代からほんとに人格形成が始まるような小学校1年生から6年生まで全部御覧になってる・・・あの、どうですか?学校ではどんな先生ですか? 
永山
う〜ん・・・自分では普通の先生だと思ってますけどね。 ただ普通に授業をやって普通に子供たちと楽しくやったり普通に叱ったり。ただ、まぁこの「普通」ってのは ちょっと怪しいと思いますけども自分では普通だと思ってます。 
もこ
いやぁ、先程からお話しさせていただいててね、著書がとってもいろんな提言・苦言あるいはすごくエキセントリックな部分での何か「こうあるべきだ!」っていう、そういう著述もあるんで結構カツカツした方かな?と思ってたんですけど、お話ししてみたらすごく物腰も柔らかくって。 いわゆる「理解ある先生」ですか?
永山
いやぁどうでしょうね?子供に聞かないとちょっとわかりませんけどね。ただあの・・・怖い話は好きです。 
もこ
怖い話?怪談?? 
永山
えぇ、例えば『1ミリの女』の話とか。 
もこ
1ミリの女の話・・・帰ってきた水曜日の怪談、どうぞ!
永山
1ミリの女です・・・以上。(笑)
もこ
えっ? 
永山
ちょっとこれは話すと長くなるんで。
もこ
そうなの? 
永山
えぇ、今日「学校って何だ」の話題とちょっと変わってるんで。 
(リライター注:桜金造氏の語る「1ミリの女」と思われる。家具と家具のスキマが、どうみても1ミリしかないのに、確かにそこに女性がいるのだという。金造氏と目線があう「1ミリの女」、さすがの氏も背筋が凍ったらしい・・・・違ってたらごめんなさい)
もこ
違うの?あら残念だわ。じゃぁ明日電話繋ぎしますから明日語ってください。 明日そういう怪談のコーナーありますんで。 そんなユニークな先生ですが、まぁホントにいろんなことを感じてらっしゃると思いますが、今時の子どもを見て 「これは・・・」と思うところから伺ってよろしいでしょうか?
永山
う〜ん・・・まぁあの・・・僕は十何年位先生をやってますけども、まぁそんなに変わってないんじゃないかな? というのが大筋の感じなんですが。ただやっぱり・・・何というかなぁ、変わった面として考えると「可哀想な面」 と「羨ましい面」があります。

もこ

可哀想な面は? 

永山

まぁ可哀想っていうのは、やっぱり・・・「ずいぶん管理されてきたな」っていうのはありますね。 

もこ

昔よりもですか? 

永山

そうですね。 放課後に関しても小学校の場合はスポーツ少年団というのがありますけど、中学校は部活動がありますよね。 で、そういう中にも「大人の視線」というのが必ず・・・こう入ってくる中で毎日を過ごしてるという感じがすごく最近しますね、子どもの生活を見てると。
もこ
なるほど。
永山
逆に羨ましい面っていうのは・・・・そういう管理されてんだけれども、そういう間隙を縫って、まぁ特にインターネットなんかにアクセスするような子が増えてきて「面白い色々な新しい出会い」というのが昔の子に比べてはすごく多くなってきたって。 例えば、僕のクラスの子は・・・小学校5年生なんですけどね、インターネットでヴァーチャルペットのお見合いなんかをやってる子なんですけど、その相手が20代のOLなんです。
もこ
え?小学校5年生の子がOLと?
永山
そうなんです。(笑)
もこ
危ないお付き合い?
永山
いえいえ。女の子なんですけども、はい。
もこ
あ、そうですか。
永山
はい。 それも最初は全然20代のOLとは知らないで仲良くやってたみたいなんですけどね。 たまたま(相手がOLであるということを)知って、お母さんに「OLって何?」なんて聞いて。
もこ
あ、もうOLが何かもわからないまま・・・。
永山
そう。 で、そういう・・・何と言うかな・・・「拡がりのある付き合いができる環境」ってのが今あるっていうんですよね。
もこ
今そうですよね。インターネットというのは事ほどかように世間というか世界を拡げてますもんね。 ちなみに先生は『学校解体新書』っていう本を書いてらっしゃいますよ!ってことは申し上げたんですが、ちょっとプロフィール最初に申し上げておくと
・・・1960年東京生まれ、公立中学校教員を経て現職に就かれた。で、実は93年に浮遊化しつつある若者達の生態を描いた小説『夜明けの口笛吹き』で、なんと第2回開高 健 賞 奨励賞受賞!(拍手)
永山
ありがとうございます。
もこ
作家でもある!ということで。
永山
それだけです。(笑)
もこ
いやぁ、でもホントに是非いろんな視点からバッサバッサと斬っていただきたいなぁと思いますのでよろしくお願い致します。 で、今日は選んで頂いた曲も何曲かありますんでね、先生の選曲でも聞かせていただいていこうかなと思います。 次の曲などは先生が選んだ曲なんでしょうかね?・・・あ、これは違いますね。
永山
僕も好きですよ、アレサ・フランクリンは。
もこ
あ、そうですか。わかりました。(笑) じゃぁ、アレサ・フランクリンで渋く聞いていただきましょう「スクール・デイズ」

(♪ スクール・デイズ/アレサ・フランクリン)


もこ
「スクール・デイズ」楽しいなぁと思い返す方もあれば今まさに謳歌している方もあればホントに辛いことのみ多かりき、という方も多いことでしょうがね。 こちらchakoさん。
【学校というものから離れてかれこれ5年目ですが特に行きたいところでもなく、いじめられたからといって、 「行かない」という発想もなく、日常の一部として当然のようにそこにありました。楽しいことも、楽しくないこともある「集団生活」を、最も自然に身に染み込ませることの出来る場所でした。 (今考えればね)】
集団生活」やっぱりその一語に尽きますかね
永山
そうですね。今、学校が一番担ってる役割っていうのが集団生活じゃないかなと。
もこ
こればっかりはね、兄弟が多ければね家庭でも10人兄弟だったりするとそれなりの集団生活にはなりますけどね、全然違いますもんね。
永山
そうですね。だから学校というのが学ぶ方じゃなくてやっぱり「集団生活を身につけさせる場」っていう風に結構みんながそういう風に最近認識し直しているんじゃないか? っていう風に思います。
もこ
でも、今の学校ってのは実はすごく昔からあるとってもキチッとしたシステムか?というと、案外そうではないと。 じゃぁ学校の主立った歴史等をひもときながら変遷等を先生に教えていただこうかなと思うんですがよろしいでしょうかね? じゃぁ次のコーナーでひとつよろしくお願いします。
永山
はいわかりました。&
もこ
さぁまだまだ皆さんも東京03-3288-8955までどんどんご意見送ってください、待ってるよ。

もこ
さぁ今日は永山彦三郎先生を栃木県は宇都宮市からお迎え致しまして・・・生徒さんも聞いてるかもしれませんね。 言ってこなかったんですって?(笑)
永山
ええ、誰にも言ってません。
もこ
そうですか、聞いてたら「先生聞いてるよ」ってFAX入れてね、待ってますからね。さてここではね、是非学校の歴史を聞いてみようと思うんですが。 いわゆる今の、この学校のシステムが出来たってのは何年ぐらいですか?
永山
う〜ん、日本の学校っていうのは明治にアメリカから来たんですよね・・・200年
もこ
200年
永山
はい。
もこ
たった200年でどう変わってきたのか次のコーナーで教えてください。

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13−3

200年 産業革命 労働者 200人 ランカスタースクール モニトリアルシステム

資本主義 啓蒙主義 教養主義 オープンエデュケーション 受験 文部省

管理的・啓蒙的・集団主義的 総合学習 進路指導 生徒指導 部活動 担任

「いなし・ずらし」 「あきらめ」 バブル システム オウム コミットメント チーマー

刹那的 汚い格好 女子高生 世間をなめた格好 酒鬼薔薇

もこさんのcall〈ヒルサイド・アヴェニュー夏休みスペシャル「学校って何だ?パート2」〉

【取材テープ】:「先生はすべて嫌いです」(女子学生の声)


もこ :先生、今「ビクッ」としてましたけどこういう声がやっぱりあるんですねぇ。 

永山 :もしかして、僕の担任の子かもしれません。 

もこ :(笑)どうでしょうか? さて今日は「学校って何だ・パート2」ということで、主に「教師の目から見た学校の今・問題点」等を探っていこ うと思うんですが、もちろん学生諸君・生徒諸君の参加も待ってますからね。ものを言いたい!って方はとにかくど んどんアクセスしてください、待っております。 さて先程・・・寺子屋があるじゃないか?江戸時代から学校ってあるじゃないか?って言ってしまえばそれまでなん ですが、と仰いましたね。 

永山 :そうですね。 特に今の近代的な学校というのができたのが、日本に・・・と言いますか、イギリスで最初に出来たんですけども。 

もこ :イギリスで?どんな? 

永山 :これはベルという人とランカスターという人がいるんですけどね。その人達が、まぁ産業革命ってのがその頃あ って。 

もこ :産業革命。 

永山 :で、労働者という階級が出来たんですけれども、その子供達を次世代の労働者に仕立て上げる為に。 

もこ :労働者に仕立て上げる為に? 

永山 :一つの所に集めて。とにかく知識を注入したと、はい。 

もこ :注入した?すごい、もぅなんか工場のような気になってきますけどね。 

永山 :(笑)えぇ、ホント工場を思い浮かべていただければいいと思いますけど。 

もこ :そうですか。何人ぐらいの生徒を一度にこう・・・。 

永山 :え〜・・・そうね、ランカスタースクールっていうのの絵があるんですけれどもね。 その当時の学校の様子なんですけど、それは大きなこう・・・体育館のような所に200人ぐらいの子がいまして。 

もこ :200人一度に? 

永山 :そうですね。 

もこ :今だって1クラス40人でも多いから減らせ!減らせ!って言ってるのに200人ですか。 

永山 :はい。 で、それで一人の人が指揮者みたいな台に乗ってましてその人のいろんな指示に従ってみんなが動くという、そうい うランカスタースクールっていうのが最初の学校、今の近代学校の始めだろうって言われてます。 

もこ :それからまたどのように変わってきたんでしょう? 

永山 :で、今度はアンドリュー・ビエルって人がいるんですけれども、その人はモニトリアルシステムっていうのを。 

もこ :モニトリアル・・・システム。 

永山 :はい。 それを開発しまして、つまり上級・・・っていうか成績優秀者が監視者となって成績の悪い子どもを何人か集めて教 えるというそういう風なシステムですね。まぁそれが今の担任制の起源だろうということです。 

もこ :へぇ〜・・・そのベルさんが始めてからまさに今200年という感じ? 

永山 :えぇ、そうです。 

もこ :はぁ〜・・・どうなんでしょうね?じゃぁ元々始まりが知識を植え付けるというか注入するというか、必要に駆られ て、やっぱり資本主義的な構図から始まったわけですけれども。 それがそのまんま続いているっていうのは決して絶対的なシステムではない? 

永山 :・・・と思いますね。 特に近代って言われる資本主義とか啓蒙主義教養主義的なものを支えてきたシステムとして学校というのは成り立 ってきた訳・・・という考えで言うとほぼ200年ということだと思いますね。 

もこ :はい。 で・・・そこで先生の『学校解体新書』の著述に戻るんですがね。69ページにこんな事が書いてありまして 『中学校は構造的にオープンエデュケーション(開かれた教育)から遠いところにある。管理的・啓蒙的・集団主義的な近代学校の匂いを一番濃厚に残している。』とあるんですけど・・・結構手厳しいことを。 これどうなんでございましょ? 

永山 :はい、まぁ僕も中学校にいたこともあるんですけどね。 ・・・あまり中学校の悪口は言いたくないというのもありますけれども、まぁ僕の知り合いのオーストラリア人が こんな事言ってたんですけどね。『日本の小学校ってのは決して悪くない、世界でも良い部類ではないか』と、 『でも中学校以上はダメですね』と、特に欧米の方が圧倒的に良いという風に言うわけです。 で、まぁ・・・「この野郎!」と思ったんですけれども。 でも実際に言われてみるとそう言うところはあるかな?っていう風に思います。

特に中学校は受験の問題が非常にこ う重くのしかかっていて・・・まぁ何というかなぁ・・・オープンエデュケーションというのは今、文部省が言って いるような総合学習・総合的な学習みたいなものを言うんですけれども。 要するに教科書を教えるような・・・教科書を隅から隅まで教わるようなそういう勉強ではなくて、自分達で自ら何 かを考えたり学んだりっていうような学習なんですけどね。 で、これを中学校で展開したくてもやっぱり受験がありますから、「教科書を教えなかっただろう」とか「テストに出 ないでしょ?」とか、そういう風な捉え方をされてしまうし、先生方もやっぱりそういうことに対しては消極的だな と思います。 

もこ :なるほどね。 ブルーパルさんもね、そのこと書いてきてますよ。 

文部省が新学習指導要領の中で「総合的な学習の時間」ってのを設けましたよね。学校独自の判断で 実施できるようです。これで学校の色が出せるのか、学校・教師がどこまで本格的に入れ込んで取り組むのかが 問題だと思いますけど。】

ってありまして。 じゃぁなかなか取り組みにくいっていう状況が今? 

永山 :うん。あの・・・中学高校は多分先生の意識の中で総合学習っていうのは非常にやりづらいんじゃないかな?ってい う風に思います。小学校が一番やりやすいと思います。 

もこ :そうですね。 まぁそれもこれもやっぱり受験ってのが一番大きくバァ〜ンとあったりする訳なんですね、なるほど。 で、まぁやっぱり進路指導ってのがあるでしょうから生徒指導それから部活動もやんなきゃいけないってことで部活 指導、生活指導もあるでしょう。先生の役割っていうのはもちろんクラス担任としてそれから教科を教えるっていう だけじゃなくって非常に多岐に渡っていてある意味忙しいですよね? 

永山 :忙しいと思いますね。特に中学校の先生は朝7時から夜9時〜10時まで学校にいらっしゃると思います。 

もこ :わかりました。 じゃぁそんなお話をまたまた伺っていこうと思うんですが、ここでまた一曲聞かせていただこうと思います。 カーネーションで「学校で何を教わってんの?」   

(♪ 学校で何を教わってんの?/カーネーション)

もこ :カーネーションで「学校で何教わってんの?」という、なかなか辛辣な歌を聴いてもらってますが。 あの・・・戦後の生徒の変わり方というかキーワードとして、先生の本の中で90年代は「いなし・ずらし」 80年代の子供達は「あきらめ」っていう、そう言う言葉を使ってらっしゃるんですけど。 この言葉をちょっと説明して頂いていいですか? 

永山 :はい。 え〜とですね・・・80年代っていうのは日本ですでに成長が終わっているにも関わらず、まぁ最後の花火みたいな パァッとした時代だったっていう風に僕は思っているんですね。で、最後の最後はバブルって言われてまぁ日本がみ んな一番なんか幸せな時代だったんじゃないかな?って。 で、ただその同時に80年代っていうのは社会の管理化っていうかシステムが完成しちゃって・・・で、子供達があ る種そのシステムを自分でこう・・・どういう風にそこにトライしていっていいかわからなくなっちゃった時代だと も思うんです。 で、まぁそう言う中で例えばオウムみたいなものは80年代に出てきましたし。それからあと・・・男、特に男性の オタク化ってのが進んだり。 まぁオタク化っていうのは非政治化っていう風に考えてもいいと思うんですけど。 要するに社会とコミットメントしなくなってくるという・・・。 

もこ :内に閉じこもっていくという感じですかね? 

永山 :あとはチーマーって呼ばれるような新しい形態の貧困とかコンプレックスを背景にしたのではない・・・ 豊かなんだけどただ刹那的に生きるようなそういうような不良少年・少女達が大量に出てきた。 で、それっていうのはどういうことか?と言うとやっぱり精巧な社会・システムに対して「自分はもう諦めてそこに コミットメントしないよ」っていう感じが出てるという風に僕は思ってます。 

もこ :諦めちゃったんだぁ〜・・・。 

永山 :でも90年代になってバブルがはじけて・・・で、バブルがはじけるということは結局は上昇志向がはじけちゃった ということだと思うんですね。で、その時期から若者達は汚い格好をするようになりました・・・と思います。 で、これは何か?って言うと80年代は「3高」とか「お嬢様・おぼっちゃまブーム」とか、結構上昇的なものに憧 れる雰囲気っていうのはあったんですけど、これが今度はシステムの最下部を支える肉体労働者への無言のシンパシ ーっていうのが90年代になってバァ〜ッて拡がったような気がします。その中でシステム諦めちゃうだけだと自 分はちょっと辛いからそれを軽くいなしあおうと。 

もこ :いなしちゃおう? 

永山 :そうです。 で、女子高生で何て言うかなぁ・・・馬鹿にした格好ありますね。 あ、こんなところで言っちゃいけない。すいません。 

もこ :どんな馬鹿にした格好ですか? 

永山 :要するに・・・え〜と世間をなめた格好で・・・。 

もこ :世間をなめた格好?どういう風になめた格好ですか?(笑)

永山 :まぁ・・・要するに・・・いろいろ・・・まぁルーズソックスとか茶髪とかいろいろありますけれども・・・。 あの・・・ミニスカートとか・・・あの格好っていうのはやっぱり「いなしてる」と僕は思います、えぇ。 「もうこんなシステムの中でこんな格好でもしない限りやってらんないよ!」みたいな。(笑) 

もこ :やってらんないわよ!ってのも「いなし」なるほど。 

永山 :で、逃げ・・・逃げじゃない、次何でしょ? 

もこ :「ずらし」 

永山 :「ずらし」。これはねオウムとかの人達が顕著なんですが、あと酒鬼薔薇の事件もありましたけれども要するにシステムを無視しちゃう訳ですね。無視して自分の世界の中に逆に入ってしまう。 

もこ :そっかぁ〜・・・じゃぁそれはまた「いなし」とは全然違う? 

永山 :はい、こっちの方が重症。 

もこ :ちょっと重症ですね。 

永山 :今回のハイジャックの人も。

(註:99/7/24 羽田発新千歳行き全日空機ハイジャック及び機長殺害事件) 

もこ :えぇ、28歳の青年もね自分で操縦桿をとってみたかった。もぅホントにエリートで来た子だったのにねぇ・・・ ってのがありますね。なるほど、キーワードは「あきらめ・いなし・ずらし」ときました。 さて、そんな分析をしてもらった永山先生なんですが、ここでもう一方の先生とお電話が繋がっておりますので ちょっと伺ってみましょう。

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13−4

女子高通信

クール 無反応 距離 一体感 汚い(化粧・教室・言葉遣い) 自由奔放 愛情

もこ :もしもし? 

寺島達也(以下・寺島):もしもし。 

もこ :お名前伺ってもよろしいですか? 

寺島 :寺島と申します。 

もこ :寺島先生! 

寺島 :はい。 

もこ :寺島先生といえば、あのインターネットのホームページ『女子校通信』を作ってらっしゃる先生ですね? 

寺島 :あ、そうです。有名じゃないと思うんです・・・(苦笑)。 

もこ :いやいやいや・・・私、拝見させてもらいましてですね。 

寺島 :あ、ありがとうございます。 

もこ :いやぁメチャメチャ面白いですもの。 あの、どういうきっかけでインターネットで・・・要するに寺島先生は女子校の高校の先生な訳ですね? 

寺島 :あ、そうです。はい。 

もこ :どうしてこういったホームページを作ろうと思われたのですか? 

寺島 :あの〜・・・転勤しまして少し公務も楽になりまして、まぁコンピュータも覚えないと教員としてやっていけないだ ろうと思いまして勉強しまして、インターネットもやってみたんですけどもやっぱり(ホームページを)作らないと 面白くないっていうんでネタは何かないかなぁ?と思ったんですけども。 不幸なるかな・・・特に特技も取り柄も何も無いものですから、日頃あることを皆さんに発表したらウケるんじゃな いか?と思いまして。 まぁ動機は非常に単純なんですけども、日頃あったことをこう・・・書いてみたんですけども、はい。 

もこ :なるほど。 でもね、丁度永山先生の本の中でも紹介されてまして「いまどきの女子高生を端的に語る」ということで。 いやぁホントにすごいボリュームで、またホントに面白おかしく表現なさってますよね。 私、結構抱腹絶倒!笑い転げながら読んでるところもずいぶんあったんですけど。 

寺島 :いや、本人は至って真面目に書いているんですよね。 

もこ :真面目に書いてるんですか? 

寺島 :真剣に書いているんですよね。 

もこ :例えばね、この女子校通信の7月号・・・今、8月号で体育祭のこととか書いてらっしゃいますけれども、7月号の テーマが「ちょっと可哀想な先生」ってことで冒頭からおかしいですよ。 

【最近の生徒は冷たい。今年の1年生もギャーギャーやってるのは私のクラスの連中ぐらいで、あとのクラスは至っ て「クール」・・・というか「無反応」。授業中水を打ったように静かにしており、こっちが黙っていれば生徒も永久に黙っていそうだ。冗談を言っても笑わないクラスは本当に笑わない。私のように盛り上げて授業を展開していくタ イプには大変辛い。ただ淡々と授業が進んでいく・・・。】

なんか目に見えるようですね。 

寺島 :(笑)

もこ :そうですか?今の女子高生ってそんなにクールですか? 

寺島 :う〜ん・・・休み時間はですね、自分達同士でこう盛り上がっているんですけども基本的にあまり大人の話を聞こう という姿勢がないですね。 ですからまぁ・・・こちらも授業が面白くなるようにと思って色々話題を振るんですけれども、まぁほとんどのこと はあまり関心を示さないですね。

もこ :じゃぁどうやって生徒達と接点を持とうとなさってますか? 

寺島 :若い頃はね、なんとか自分も若いから・・・同じ年齢だから一緒でいいと思ったのですけれども、まぁ最近は逆にこ ちらも何というんですかね・・・「教員だ・生徒だ」ということを割り切ってやっていた方がむしろお互いの為にいい かな?と思って。 

もこ :じゃぁそれは「ある程度の距離を置く」ってことですか? 

寺島 :まぁ・・・その場を自分で創り上げるというかね、うん。 

もこ :そっかぁ。 あの・・・じゃぁ、逆に学校という場の中で生徒達と「あ!今(生徒達と)ちょっと一体になれたな・一体感を持て たな!」ってのはどういう時ですか? 

寺島 :(冷淡な口調で)それは難しいね。 

もこ :(笑)声がやたら低くなっちゃいましたね。無いに等しいですか? 

寺島 :う〜ん・・・仲良くはやってると思うけど・・・立場も違うし・・・まぁある意味で僕も教員生活長いですから。

もこ :失礼ですが寺島先生はお幾つでいらっしゃいますか? 

寺島 :38です。 

もこ :38歳?

寺島 :はい。 

もこ :じゃぁほとんど永山先生と年変わらないですね、一緒ですね。 

永山 :はい、そうですね。 

寺島 :はい。 

もこ :でもまだまだ私が女子校の時なんかは全員が40代以上の先生でしたから、そう言った意味では30代の先生って、 すごく若いって感じますけれど。 

寺島 :う〜ん・・・うちの職場も高齢化が進んでますから30代でも確かに若い方ですけども。ある意味でこちらも 計算して盛り上げようとしたり、計算して怒ったり注意したりはしてますよ。

もこ :なるほどね。 じゃぁちょっと「これだけは言っておきたい・お前らこれはなんとかせいよ!」 ちょっと一言、言ってみたいことって何でございますか? 

寺島 :先程の永山先生も言われてましたけれども「もうちょっと綺麗にしなさいよ!」と。 もこ :綺麗にしなさい・・・(笑) 

寺島 :お化粧もね・・・化粧するのはまぁ若いからイイにしてもね、すごくこう汚い化粧してるかな。 

もこ :汚い化粧(笑) 

寺島 :で、教室も汚いし、言葉遣いも汚いし・・・うん。 

もこ :はぁ〜・・・そうですね。それは感じられますですか? 逆に「ここはいいから伸ばしなさいよ!」って所はどこですかね? 

寺島 :(再び冷淡な口調で)自由奔放なのが羨ましい、自分の学生の頃にはああは出来なかった。 

もこ :(笑)それ、ちょっと皮肉にも聞こえる。 

寺島 :なんにも怖くないみたいで羨ましい。 

もこ :怖いもの無いぞと? 

寺島 :ホントにそう思いますよ、うん。 

もこ :そうですかねぇ。でもこの『女子校通信』是非全国の皆さんに私のホームページの表紙から既にリンクを張って おきましたので。 

寺島 :あ、ありがとうございます。はい。

もこ :御覧頂くと多分丸一日かかっても読み切れないと思います。すごいボリュームで。 何年前から立ち上げてやってらっしゃるのかしら? 

寺島 :えっと・・・2年ちょっとくらいですかね、はい。 

もこ :そうですか。でも本当にこれだけの事を書くっていうのは並大抵の事ではないと思うんですが、是非インターネット 環境がない方にも読んで欲しいんでそのうち本にまとめられたらいかがですか? 

寺島 :いやぁ〜ホントにね、お金があれば出したいですけどね。 

もこ :(笑)そうですか。 

寺島 :はい、本にしたければ執筆料はタダでも構いません。 

永山 :これはね、僕の本より絶対面白いと思いますよ。

もこ :(笑)永山先生がやっぱりインターネットサーフィンしていらっしゃって見つけたのですか? 

永山 :えぇそうです、偶然、はい。 特に怪しい名前に惹かれた訳じゃないんですけれども、偶然メールのやりとりをしまして寺島先生と。

もこ :そうですか。何か一言寺島先生にどうぞ。 

永山 :どうも色々とご協力ありがとうございました。 

寺島 :こちらこそ、はい。 

永山 :是非これからも「親バレ」じゃなくて「同僚バレ」しないように頑張ってください。 

寺島 :それは気をつけないと。 

もこ :(笑)結構先生も危うい立場で書いていらっしゃるんですね。教頭先生とか校長先生にはまだバレていないのですか?

寺島 :いや、薄々感じているみたいなんですけども。自分で見れないみたいで何となく危険な視線を私の方に送ってはいる んですがね。 

もこ :そうですか。まぁでもね、すごくギリギリの線から色々教えていただくってのがすごく楽しいんでね。 じゃぁ今、全国の皆さん聴いてらっしゃいます、特に今日は「学校ってここが変だよ・ここを直していきたいよ」っ ていうことをみんなで考えていこうという趣旨なんですが、何かそんな点で一言頂けましたら。 

寺島 :う〜ん・・・我々は生徒のことを「ああだこうだ」言うんですよね。 特に現場ですとね、この生徒がいいとか悪いとか。私も1教員としてやはり教員の方も考えなければいけないという かね、もっと前向きに努力しなければいけないことがあるんじゃないかなぁ?と。ホームページでは生徒の悪口を書 きながら思っております。 

もこ :(笑)そうですか。ちょっと自戒の念も込めて。 

寺島 :はい、そうですね。 

もこ :わかりました。 一応アドレスを申し上げておきましょう、http://www2u.biglobe.ne.jp/~trsm/ということでね。「女子高生通信」とyahoo 等の検索で引いてもらってもすぐ行けますので、是非全国の皆さんに覗いていただいて女子高生の実体、更には・・ でもどっかにやっぱり先生の愛情が感じられるんで。 

寺島 :愛情はありますよ、はい。 

もこ :はい、非常に大きく感じられますので。またこれからもいっぱいいっぱい書いていって下さいね、 よろしくお願いします。今日は突然どうもありがとうございました。 

寺島 :いえいえ、はい。失礼します。

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13−5

甘い 金八先生 先生と生徒は敵である 微妙な距離感 学歴 卒業 資格

おぞましい 傷 軽蔑 うっとおしい  集団行動 個人尊重 怖い 暴力 勇気

総合学習 心 のケア 校内暴力 ナイフ 突然

もこ :はい、寺島達也先生。インターネットホームページで『女子校通信』というユニークなページを作成しているそんな 先生にお話を伺いました。 じゃぁまたまた一曲聴いてもらいましょう。 8月18日リリースのニューシングルです、スガ・シカオで「甘い果実」  

(♪ 甘い果実/スガ・シカオ) 


もこ :スガ・シカオで聴いてもらってます「甘い果実」。 甘いなぁと思うところあります?やっぱり・・・今の生徒達? 

永山 :う〜ん・・・先生が結構甘くなりましたね。(笑) 

もこ :先生の方が甘い?それは考えが?それとも・・・何というかな・・・生徒に媚びへつらうって表現はおかしいですけ れど。 

永山 :う〜ん・・・っていうか、昔の先生像っていうのが受け入れられなくなったっていうのがあって、それにやっぱり先生達も合わせてるっていうところがあると思いますけれども。 

もこ :いわゆる「金八先生」「熱血先生」っていうのは今はもう皆無ですか? 

永山 :う〜ん・・・昔も皆無だったと思います。(笑) 

もこ :(笑)あ、そうですかね?やっぱあれはあくまで理想の先生な・・・。 

永山 :まぁ、あのゲリラ的に全国に何人かいらっしゃったかも知れませんけども。 まぁほとんどそういう先生はいなかったんじゃないかな?と。 

もこ :そうかなぁ? 

永山 :昔の先生っていうのはまず生徒と友達にはなれなかったと思います。 

もこ :あぁやっぱりどこかで線引きをして。 

永山 :えぇ。 で、生徒の方も(先生を)友達と思わなかっただろうし。 

もこ :そっかぁ〜。 丁度今月号の文芸春秋にスワさんという先生、プロ教師の会の方が『先生と生徒は敵である』っていうことを上梓さ れてて、読んでてフムフムと思いながら「そうか、あぁ〜でもそこまで言い切っちゃうかぁ?」「でも仰ってることは いちいちもっともだよなぁ。」と思いながら読んでたんですけどね。 

永山 :そうですね、はい。 

もこ :ま、までとは言わないまでもね、微妙な距離感というのかなぁ?難しいところですね。 さぁ、まだまだ皆さん聴かれての感想も待っております。 


  〈旨いねネット〉


【取材テープ】:「学校に言いたいことは『もっと自由を下さい!』」(女子学生の声)

もこさんのcall〈ヒルサイド・アヴェニュー夏休みスペシャル「学校って何だ?パート2」〉 


もこ :さぁ!皆さんからもいろんな意見が届いているんです。先生も一緒にね、聞いてて下さいね。宜しくお願いします。 えーこちらは、んーと 

【もこさん、学校って単なる学歴だと思いまーす】

というミチコさんです。 

【私は顔に痣があって、左顔面が真っ青でした。当然、イジメも受けました。けど、私は成績が良かったから、その プライドでイジメに耐えました。高校については、成績の良い子はすごーく優しかったけど、成績の悪い人には冷た かった気がします。】

どう思いますか? 「学校って単なる学歴だと思います!」 

永山 :そう思います。 

もこ :(笑)あっそうっ、、、、言いきって良いんですか? 

永山 :え! 結局学校、今、多分、その方のあのぉ考えって非常に皆さん支持されているんじゃないかな。だから、「高校を卒業したい」んですね、みんなは。でも、「高校の中身は別に必要ない」、、、と思っている人が多い。中学校もそうで すし。だから、高校卒業という資格は欲しいんだけれどもぉ、そこで教わる内容に対してはぁ、あのぉ、特にあまり 期待してないっていうのが多いんじゃないかなぁ。

もこ :なるほど、、、、、ねぇー こちら、新潟市のウナさんですね。 

【学校って何だろうっていうテーマですが、私にとって「おぞましいところ」でした。所謂、「先生」という奴らには 精神的につけられたし、生徒は何でもかんでもつるむことを要求する。私は小学生の時から先生を軽蔑してました。】 

アター、、耳が痛いですね。 

【そして、学校の中では全く付き合いをしませんでした。はっきり言えば、うっとおしいと感じてました。今でも 集団行動は一番嫌です。吐き気がします。変ですか?学校が個人尊重をしていたら、、、】 

要するに、集団生活ってのが非常に苦だったんですねぇ。 「先生を軽蔑していた」って、この一言があるんですけれども。 

永山 :これも、すごく分かるなぁってふうに思いますねぇ。特に、集団行動に関しては、あのぉ、今の子ども達は結構辛い んじゃないかなって思います。あとー、「先生の言葉でついた」ってありましたよねぇ、で、これはあのぉ、みんな 多かれ少なかれそう言う経験はあるんじゃないかな、、、、ぼくもありますし。 

もこ :私もあります。・・・・・・ディレクターもあると言ってます。 

永山 :逆に僕、今先生やってて、多分何人も子どもをこれまでにつけたことがあるんじゃないかと思いますし、まぁあの ぉ、そういう非常に難しい問題かなと思います。 

もこ :こちらは、えーっと、匿住所のYさんからですね 

【僕は中学3年生の男です。私は時々、「学校は怖い」と思うときがあります。暴力を受けたことがあります。昼休み の、たまたま先生の居ない時間に、目の合った生徒に一発殴られたことがあります。その時は、近くにいた勇気ある 生徒に助けられ、その程度で済みましたが、人の喧嘩を止めるのはホントに勇気のいることだと思います。例え、先生が気付いても一人で止めにはいるのは、ちょっとキツイと思います。僕の他にも「学校が怖い」と思うことがある 人は全国に沢山いると思います。今、総合学習の時間をおっしゃってますが、こういう「人を殴ったりする生徒の心 のケア」をもっと大切にしてって欲しいです。】

この校内暴力、一時期ね、80年代やっぱり非常に荒れていた時期がありましたよねぇ。それに比べると多少は沈静化しているのかなぁと思いきや、そうでもない。ナイフを持ってくる少年、、、、黒磯の方で事件もありましたけど、 それも随分社会問題になりましたけど、どうですか? ご覧になっていて、、、 

永山 :あのぉ、これは僕はホントに狭い地域しか知らないですからぁ、僕が見聞きしている限りにおいてはぁ、昔よりは子 ども達はぁ、おとなしくなったっていう風に思いますけれど、逆にあのぉ、内に籠もったっていうか、、、、ナイフの問題も、「突然」ってのがよく言われましたよね。そう言う風な形で今は出てくるかなって思いますけど。 

もこ :なるほどねぇ、、、。 さぁ、1時台はね、今の現状というかね、そんな話をしてきましたが、2時台は更にそれぞれの本音と建て前の部分、 また、街でひろってきた声なども聞いていただこうと思います。 さぁ、まだまだあなたのご意見聞かせて下さい。FAXだったら、東京03-3288-8955まで、インターネット参加もお待ちしています。 

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