もこ :さぁ、水曜日のヒルサイド・アヴェニュー、小川もこのご案内でお送りしていますが。今日のFAXテーマ「男女比率を考える」その話題はちょっとおいておきましてね。
いつもだったら、お手紙やお葉書を紹介するコーナーなんですが。
先週の今日、大変かたい話題、みんなでね、いろいろ考えて。あーだこーだ、いろんな意見を言い合いました。臓器移植に関すること。ドナーカードを持つか、持たないか。そして、臓器移植に対してどのように思っていらっしゃるか。ほんっとに沢山の真摯なご意見をいただきました。FAXでも、インターネットの書き込みでもね。それからメールという形でも。終わった後も沢山、ご感想もいただいております。
その中から、いろんなご意見、読みこぼしたものをこのコーナーで読ませていただきたいと思います。こちらは鹿児島県のなつこさん。37歳の方ですね。
【初めてFAXします。私は37歳主婦。臓器提供大賛成です。主人に「私が死んだら、使えるところは全て人にあげてね」と言いましたところ、「俺は嫌だ」と一言でした。「俺は臓器提供までの段階が面倒くさい」というのです。話を聞いたり、判を押したり。脳死の場合など、あれだけ世間で話題になり、臓器提供者の生前の意思がスーッと通らず、残されたものはどんな気持ちだったんでしょうか。面倒くさがり屋の主人が「嫌だ」というのも納得してしまいます。もっと簡単に簡潔に、スーッと受け入れられる世の中に早くなるといいのになと思います。】
こちら・・・・えーっと長野県木曽郡の女性ですね。よしえさんです。
【私たち家族は全員ドナーカード持っています。2年前、32歳の若さで私の弟が難病で亡くなりました。その時、一人でもこの病気でなくなる人が無いようにと、弟の体を献体しました。】
ねっ・・・・あのぉ・・・・いろいろな検査に使って下さいって、遺体を差し出すことですねぇ・・・
【葬儀の後、家族全員で、生きている意味、死ぬと言うことについて話し合い、その中でこのカードのことも話し合いました。今は認められていませんが、子ども、9歳、11歳、13歳もカードを持っています。そして、弟の命日に改めてカードについて話し合い、記入し直しています。】
・・・・・・・っはぁ・・なるほど・・・・・
それからこちらは、栃木県足利市のさやかさん。26歳の方です。
【今日のテーマ、とても興味深く聞いています。】
先週のね、臓器提供のことですが・・・
【FAXで、「臓器提供反対=悪」のように扱われている、政府もドナーカード携帯を押し進めている感じがするという内容のものがありましたが、それは誤解だと思います。私は看護婦なので、世にドナーカードが広がる少し前から、ドナーカードを持っていましたが。日本にこういうカードは以前はなかったので、それがありますよという情報を提供するという意味で、広く取り上げられただけのことだと思います。勿論そのカードは提供しませんという意思表示に使っても良いと思います。誰も、病気になりたくてなる人はいません。生まれながらに障害を持っている、病院暮らしの子どもも沢山居ます。何も悪いことはしていないのに、苦しい、辛い、痛い症状。治療をがんばって耐えています。それにもタイム・リミットがあるのです。そこに万が一自分が脳死になったら、提供したいと思っている人が居て、カードがあれば移植がスムーズに進むと思っています。私は臓器提供の意思がありますが、反対の人に対して否定的感情はありません。みんなそうだと思います。】
・・・・かと思うと、こちらは・・・・・んーっと、反対意見の21歳学生さん。
【私は臓器移植にあまり賛成ではありません。さっきもありましたが「人道的」という風に評価されがちですが、いったいどれだけみなさんが臓器移植のことを知って居るんでしょうか。良い面のみを聞いて知らされているんじゃないでしょうか? 今の世の中、神の領域をおかすなと、多くの人が考えているのに反し、人の命が関わってくるからと脳死者の体を使用するのはどうでしょうか。もし、このまま続いていくと、クローン人間が臓器移植のために作られたりするかもしれないし。そのようなことが始まっても、みんな今と同じように賛成すると思われます。人というのは、脳だけではなく、体も含めて人と認識することで成り立っているものです。実際全てを統合しているのは脳ですが、それを崩してしまうことは、今の人の創り出した文化を曲げることに繋がるんじゃないでしょうか。】
んー・・・・・・・そしてこちら、かつおぶしさん。
【難しい話ですが、私の個人的な意見です。みなさんややこしく考えすぎでは?誰かを助けたい・・・それだけじゃ駄目ですか?もし自分の愛する人が脳死と判定されたら、喜んで提供します。脳死のままじゃ、彼は生ける屍。誰かを助けることも、抱きしめることもできないじゃない。もし誰かがその彼の一部を使って、誰かを抱きしめたり助けてあげたりすることが出来るのならば、彼の一部だったものは生きているでしょ。彼が生きてるって、思えるような気がします。脳死のままじゃ、最初はこのままで良いからと思うかもしれないけれど、3ヶ月、半年、1年となるとだんだん重荷になると思うのです。生きている、だけど死んでいる。そんなあやふやな状態じゃ。私はアイ・バンクも提供カードも骨髄バンクも登録しています。もし私が先に死んでしまっても、私の一部は生きているって彼が思えるように。】
ぇー、そっかぁ・・・・・というご意見なんですね。
まだまだ他にいっぱいありますので、こちら3時台も、もうちょっとご紹介していけたらいいなと思っています。 |